Echinococcusの日記

PS4ゲームのプレイ日記

3on3 Freestyle キムの強さとオミットされたバスケットボールの要素について。その2

前回の続き。

3on3 Freestyleのバスケットボールらしくない部分、その中でもキムの強さに関係するものを3つ、適当に考えた「らしくする」実装案も併せて述べてみたい。

 

1. ディフェンスリバウンドにアドバンテージがない。

普通、リバウンドはディフェンス側に優位性がある。

NBAの試合を見ていると各チームが確保するリバウンドのうち、オフェンス/ディフェンスリバウンドの比率は大体1:3から1:4くらいに収まっていることが多い。
試合を通してオフェンスリバウンドがディフェンスリバウンドを上回るようなことはまずありえないと言っていい。
つまりシュートが外れれば高確率で攻守交代が起こる。
しかし、3on3 Freestyleではディフェンスリバウンドのアドバンテージは全く保障されていない。
シュートが外れても攻守が交代するかは五分、これはかなりバスケットボールらしくない。

現実のバスケットボールでディフェンスリバウンドのアドバンテージはどう保障されているのか。
一つはペイントエリア3秒ルールというバイオレーションだろう。

オフェンス側(NBAではディフェンス側も)はペイントエリア内に3秒間とどまってはいけない、というもの。
このルールがあるためオフェンス側の選手は多くの時間帯を相手ディフェンスよりもリングから遠い位置で過ごすことになる。
結果リバウンドはディフェンス側有利となる。
3on3 Freestyleには、この3秒ルールが実装されていない。

また、選手同士のポジション争いが容認されていることもディフェンスリバウンドにアドバンテージを与えている。
オフェンス側の選手は許された3秒という時間でよりゴールに近い位置に移動しようとする。
そしてディフェンス側にはゴールに近づこうとする相手選手を体を使って阻止することが許されている。
ゴールに近づきたいオフェンス側とそれを阻止するディフェンス側、そこにポジション争いが発生する。
ポジションを争っている間、オフェンス側の選手は相手ディフェンスよりもリングから遠い位置にいる。
しかし3on3 Freestyleでは、オフボールマン(ボールを持っていないオフェンス側選手)がゴール付近に移動することをディフェンスは体を張って阻止できない。
ポジション争いという概念は実装されていない。

ゴールに近づく相手を阻止できず、3秒ルールもないので一度ゴール下に入った選手は二度と出ていかない。
これでは当然ディフェンスリバウンドのアドバンテージは全くなくなってしまう。
3on3 Freestyleではリバウンドは攻守関係なく、完全にプレイヤの能力に依存する。

ディフェンスリバウンドのアドバンテージはぜひ実現してほしい。
最も簡単な実現方法は3秒バイオレーションの実装だろう。
ただし、このルールはおそらくバスケットボール未経験者に非常に厳しい。
開発側もそれを危惧してこのルールをオミットしたとは思う。
現在活躍している3on3 Freestyleプレイヤ達なら、実際のバスケ経験がなくとも数試合で対応可能だろう。
しかしバスケットボール未経験かつ初心者はこのルールがあると最初にそこで躓いてゲームをやめてしまうかもしれない。

実装するとしても一定のユーザランク、例えばユーザランク15以降から追加される、そこでヘレナからレクチャを受ける、などの配慮は必須か。
また、現実と同じくバイオレーションでターンオーバ、では厳しすぎるかもしれない。
3秒居続けると1度ペイントエリア外に出るまで移動以外のプレイができなくなる、程度でどうだろうか。

 

2. 基本的な守備技術であるシュートチェックがない。

3on3 Freestyleにはシュートチェックが守備の基本動作として実装されていない。
そしてよく訓練されたプレイヤ達のシュート精度は3on3 Freestyle既存の基本守備であるフェイスアップも、時にはブロックによる守備効果も凌駕する。
フェイスアップで立ってるだけでは失点、スティールを外せば失点、フェイクに騙されれば失点、ブロックに飛んでもボールに触れられなければ失点、
シュートを落とさせることを念頭に置いた守備技術をキャラクタたちは持っていないのだ。

シュートブロックは基本動作として実装されているが、これが現状では相当間の抜けた動作になっている。
フルパワーで飛び上がり、その反動のせいか着地時には非常に長い硬直が発生する。
シュートフェイクに騙されれば致命傷になる一大ギャンブル行為といえる。

シュートをブロックすることよりも落とさせることを目的にしたディフェンス方法はバスケットボールをプレイする上で必須だと思う。
そもそもバスケットボールではアウトサイドシュートをブロックする必要はない、と教わる。守備の最初に教わる。
アウトサイドシュートに対し、フルパワーのジャンプブロックを「する」か「しない」か、だけの選択肢でまともな守備ができるはずがない。
0か1かの守備方法しかないため、ボールマンの脅威度がドリブル前、ドリブル終了後であまり変わらない点もバスケットボールらしくない要素になっている。

そんな守備を繰り返す選手がいたら必ずコーチからダメ出しを受ける。
理由はこのゲームと同様、フェイクに騙されるからとファールになるからだ。

現状、シュートブロックがあのような実装であるならばシュートチェックも合わせて実装してほしい。
シュートチェック動作のゲーム内でのバランスとしては、
・相手のシュートに対して密着してシュートチェックをすればシュート成功率をブロック守備効果並みに下げられる。
・シュートをたたく能力はない。
・硬直はブロックよりは短く、フェイクにかかればドリブルで抜かれるが、ドリブル後のフェイクからパスの往復には対応しやすい。
・シュートの距離がゴールに近いほど効果は落ち、レイアップやダンク、ポストショットにはほとんど効果がない。
くらいがいいだろうか。

 

3. バスケットカウントワンスローがない。

バスケットボールでは一度の攻撃で3点を取る方法が3ポイントシュート以外にもある。 ファウルを受けながらシュートを決め、フリースローを得るバスケットカウントワンスローというプレーだ。

3on3 Freestyleにはバスケットカウントワンスローはなく、2Pシュートはどんなにリスクを負っても絶対に2点にしかならない。


しかしこれは実装するにあたって匙加減が非常に難しそうだ。

シンプルな操作と駆け引きが魅力の3on3 Freestyleに、この守備はファールになるかどうか?などという微妙な操作や判定など必要ない。

またフリースローはゲームのテンポを悪くするだろう。

落としどころとしては、ダンク/レイアップ,ポストショットのブロック抵抗シュートが決まったとき、ボーナスワンスローが与えられる。 くらいでどうだろうか。

評価の低いインサイド攻撃や能力カードにも少しだけスポットライトがあてられるかもしれない。

 

また話が長い。続きは次回で。次で最後。